同じ「種」だからすべて同じと考えないということ

このまま気候変動が進むと、100年後には今知られている種の4分の1はいなくなっているかもしれない。そんなことが言われています。

「個体群」という多様性

一方で、種をただひとつのものとして見ない方がいいということを教えてくれるのが記事にもある「個体群」という考え方です。これは一定の空間内にいる、ある種の個体を総じて示すものです(「群れ」とは違います)。

で、この記事。注目すべきは、とあるコウモリの個体群の間でゲノムを比較すると、寒冷化に適応したゲノムを持つ個体群と温暖化に適応したゲノムを持つ個体群が見られたというのです。

つまり、これら個体群の間で交配することで、種としては気候変動が起こっても生き残ることができる可能性があるのですね。

なんだか、いいニュース。

欠かせないのは命の多様性だけではない

生命の生き残りに、遺伝的多様性は欠かせません。

とはいえ気候変動の影響は、単純に気温が寒冷か温暖かというだけではありません。植生にも当然影響を及ぼします。仮に気温に対する適応性をこの種が得たとしても、その他の要因が変わる中で生き残れるとは限らない。

人類が開発により環境を一様にしてしまったら、仮に種の中の遺伝的多様性があっても、生き残る可能性は低くなってしまう。

環境にも、多様性が必要ですよね。

小農と農業における多様性

今、農業の分野では「タネ」の多様性が言われています。在来種などを保存し、同じ種類の野菜でも多様な種子を残しておくことが、変わる地球環境の中で、より適した野菜を未来につないでいくために欠かせないのです。

一方で農地もまた、多様な環境を残していくことが必要ではないかと、この記事は教えてくれます。大規模化、効率化だけを考えていては見落とす視点がある。

国連では今年から「家族農業の10年」が始まりました。あらためて小農の重要性を考えてみたいものです。

DNA分析によって、研究者たちはそれぞれの種内に異なる個体群がいることを特定した。そして、これらの個体群は遺伝的な差異によって、それぞれ特定の環境に適応しやすくなっていることが明らかになったのだ。

情報源: 種を「個体群」の集まりとして見れば、生物多様性保全のあり方が変わる(WIRED.jp) – Yahoo!ニュース

小橋昭彦
「ソシエテ・リベルテ」ビジョナリー。メールマガジン編集長、情報社会研究、ITベンチャー創業などを経て、ITを地域活性に活かしたいと丹波市に帰郷。NPOや地域ベンチャーを設立し、幅広い分野の地域づくり活動を支援。2006年度地域づくり総務大臣表彰受賞。

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