不便な田舎の自由な暮らし

 「草原のような屋根のお店」として地元ではちょっと有名なふたばカフェ。

 以前は関東でサラリーマンをしていたというオーナーの西田博一さんは、実家の農業を継ぐためにUターンを考えていたと言います。そのための方法を模索する中で浮かんだのが、カフェでの起業。農業は栽培以外に販売など、さまざまな手間がかかりますが、自家調理する事でそれらを解消。お客様に喜んでいただける「質」の追求に力を注ぐことができました。

 狩猟免許を取得し、冬場は鹿や猪猟にいそしむと言う西田さん。とれた肉は販売したり加工したり。西田さんにとって一年を通した生活そのものが暮らしであり、仕事でもあり。そこには「ワーク」と「ライフ」を分離しない昔ながらの「人間の暮らし」がありました。

カフェで起業する

 兵庫丹波に多いのが、田園の中の古民家や旧街道の商家等を利用して営まれるおしゃれなカフェやレストラン。もちろん食材にはこだわって、地元の味を存分に楽しめる。

 黒豆や小豆などの特産物やオーガニック食材など、丹波には豊かな食材がある。農家さんと直接取引して、それらの食材を利用し、こだわりのメニューを提供している店舗が点在する。

 移住者による店が多いのも特色。世界を旅して自分が暮らしていた国の料理を提供すれば、田舎だからこそ、他に競合のないユニークな店になる。

 はじめは、丹波各所で行われているマルシェに出店してお客様への認知を広げるところから始めることもできる。そうして固定ファンをつかんだのちに、思い切ってリアル店舗を開設。そんな成功ストーリーから、週末には多くのお客様が京阪神からも来ている、そんな店も珍しくない。

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