「傘がない」を英語によくあるように「I(私)」をつけて訳して陽水さんに見せたらダメだしが出たと。「自分が持っていない」ではなく「この世界に傘が無い」というニュアンスだからと。
深い。
歌詞の深さは置いといて。ぼくたちはふだん誰かの言葉に傷ついたり、あるいはときに傷つけることがあります。
自分が傷ついたときは、その言葉には別のニュアンスがあったのではないかとゆるやかにとらえて相手を赦せばいい。自分が言葉を発するときは、相手を傷つける可能性に、気を配っていたい。
言葉というのは、絶対ではない。それを知っておくことから、寛容な社会の第一歩が始まる。
『傘がない』『少年時代』などの作品で知られる、独特な詞世界と唯一無二の歌声を持つシンガーソングライター・井上陽水。日本人なら誰もが聞いたことのある同氏の作品を英訳した『井上陽水英訳詞集』が講談社より発売された。
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