第4回全国小中学生プログラミング大会最終審査会の様子が詳しくレポートされています。入賞作品一つ一つの紹介を読んでいると、それだけでも楽しくなってきます。

確かに最終審査に残った作品からは、参加した子どもたちの個性が強く感じられた。個性を伸ばすひとつの道として、プログラミングコンテストが大きな役割を果たしているといえそうだ。

情報源: 小学2年生がScratchで渋谷交差点をシミュレーションしてグランプリを獲得!――「第4回全国小中学生プログラミング大会 最終審査会・表彰式」レポート – Watch Headline

個性あふれる作品群

グランプリは「Scrach」で渋谷の交差点をシミュレーションした作品。Scrachはブロックを組み合わせていく分かりやすい方法でプログラミングを学べる教材で、導入する学校も多いです。これを利用した作品ということで、全国の小学生にとっても身近なことでしょう。

そして、こうしたシミュレーションを利用して安全な交差点を考えたいという社会的意義も。

準グランプリは、ロゴブロックでロボットハンドを作り、指の動きで会話をできるようにするという仕組み。プログラミングだけでなく、ロボットアームというハードウェアも組み合わせる発想。そしてまた、これも人の役に立ちたいという社会的意義。

入賞作品を見ているうちに思い出したのが、「夏休みの工作」でした。作品のそれぞれから、子どもたちの思いが見えてきます。

創造性を伸ばすプログラミング

小学生からプログラミングの授業が入るなど、子どもたちがプログラミングに触れる機会が増えていきます。そんな時代を背景に、このコンテストは、「子どもたちの個性を伸ばす」というプログラミングの大切な役割に気づかせてくれます。

情報技術は人間の感覚を拡張すると言われます。「人間拡張技術」という言葉も生まれており、遠隔で操作するロボットなどの研究も進んでいます。

そうした物理的な拡張もさることながら、子どもたちの可能性を拡張するというプログラミングの機能は、もっと掘り下げて考えてみたいものです。夏休みの工作も、プログラミングをからめることで、「表現」に加えた「機能」を持ったものになる。

プログラミングが拡張するものは何か

このとき、プログラミングは何を子どもたちに与えているのでしょうか。

その重要な役割は、環境との応答かもしれません。工作が内面の表現とすれば、プログラミングは、外界からの情報を入力して、それに対して動作する機能を追加する。つまり、工作物と外とのコミュニケーションを成り立たせる。

だとすれば、プログラミングを学ぶということは、子どもたちが、こうして社会や環境との対話を学んでいくということではないでしょうか。

プログラマというと、とかく室内に閉じこもって作業するようなステレオタイプで描かれがちです。しかし、子どもたちの発想を通して見えるプログラミングは、社会に開かれた、環境と対話する動的なもの。この感性は、大切にしたいと思いました。

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